現場監督が行う4つの仕事内容
現場監督の仕事を大きく分けると4つで、
・安全管理
・工程管理
・品質管理
・原価管理
になります。
どれも工事においては必ず行う業務なので、イメージは付きやすいと思います。しかしこれらのうち1つでもミスが発生していると、全体に影響を与えてしまいます。つまり全体の仕事を目的としており、この4つの分類はあくまでも便宜上といったところです。実際に仕事をする際には、全体を見据えていないと、思わぬところでトラブル収拾がつかなくなるので注意しましょう。
それでは4つについてご紹介いたします。
■安全管理
作業者が事故を起こすことなく、作業できるよう環境を整える仕事になります。環境を整えるというのは、事故が起きにくいよう作業者の休憩時間を必ず取らせる、ヘルメット・安全帯の着用の確認、足場のズレている箇所がないか、天候による危険はないかなど多岐にわたります。
事故による建築物へのダメージだけでなく、作業者は死者が出ることもあります。何現場もこなしているベテラン作業員でもこのようなことは起こります。そこで、現場監督が徹底した安全管理を行うことでこの事故が起こる確率を大幅に下げることができます。
安全管理ルールの把握と、それを徹底して作業者に行わせることが業務になります。場合によってはルールを守らない職人というのも出てきます。そういった者に対して指示に従わせるという能力も必要になります。
■工程管理
工事の進め方、そのスケジューリングをする仕事です。とはいっても、新築住宅などでは工事の進め方はほとんど決まっています。なのでそこにどの下請け業者を入れていくかを配置していくのが工程管理です。
また、天候の悪化や納品物の到着遅れなどの事態が発生した際に、滞りなく作業が進むようにスケジュールを組み直すことも必要です。1つの下請け業者を使うだけならスケジューリングも簡単ですが、5つ以上の業者は必ず使うため複雑になります。
■品質管理
設計通りに工事が進んでいるかをチェックする作業です。工程ごとに作業の写真を撮るなどを行い、工事品質が保たれているかを記録することもします。
例えば、ユニットバスの設置工事であっても、組み立て作業の項目ごとに施工写真を撮る必要があります。このように写真で記録することにより、本当にその作業をしたのかを記録することができ、品質の担保につながります。トラブル発生時にもその原因究明を早急に行うことができるというメリットもあります。
例えば、1棟完成後に「柱の接合が足りなかった」とわかっても、やり直すためには壁を壊す必要があります。壁を壊すと、大工と内装屋を再度手配する必要もあり、3日間は余計に工事にかかります。このようなことの無いように作業の途中途中で品質管理を行う必要があります。
■原価管理
発注費用を管理して、建築物に対して利益が残るように管理することです。建設工事は何ヶ月もかかり、発注業者も複数います。また、現場が進むにつれて予定通りに全て行くということも少なく、何かしらの追加発注や人材の補填などを行う場合もあります。それらを現場ごとに管理し、利益を残していくというのは簡単ではありません。
営業のミスでお客様に軽い気持ちで「良いですよ!それもつけておきますね!」と言ったことが、現場では10万円追加でかかるといったこともよくあります。10万円も利益が削られるというのは非常に大変なことで、会社によっては営業に負担させるといった場合もあります。
現場監督はこういった予期せぬ事態にも下請け業者と交渉し、突発的な発生費用を抑えたりなどの仕事を行うこともあります。
工事安全が第一!場合によっては罪に問われることも
建設作業では、安全第一です!現場監督や会社が安全対策を行なっていない場合、罪に問われることもあります。安全管理については、安全衛生法という法律が定められています。事業者だけでなく、安全管理の責任者である現場監督も罪に問われることがあります。
安全管理はそれだけ重要な責任を伴う業務になります。現場監督は法律や規制、ルールをしっかりと把握して現場に入りましょう。
まとめ
・安全管理
・工程管理
・品質管理
・原価管理
についてご紹介させていただきました。現場監督はこれらの仕事自体をこなすことはそこまで難しくはありません。ただ、これらについて問題が発生したときや、工事をスムーズに進めるために行うためには、その他の細かい業務が必要です。
この中でも特に安全管理に関しては、人の命にも関わる重大な責任を伴いますので、その点をしっかりと理解して業務に取り組みましょう。
※この記事はリバイバル記事です。