現場監督が資格を取る3つのメリット
現場監督は資格を取ることで、目に見えて待遇が変わります。そのため勤務を続けていく意思のある方は、積極的に資格を取得していきましょう。
・給与UP
・能力を客観的に示せる
・経験がない分野の知識もつく
の3つのメリットについてご紹介いたします。
■給与UP
現場監督は、資格を持っているだけで資格手当がつく企業が多いです。月に1~5万円ほどの資格手当が入りますので、受験資格があればすぐに取って、給与を早めに上げた方が得です。例えば3万円の資格手当がつけば、年収36万円UPすることになりますので、5年間同じ仕事をしていても、180万円も給与に差がつきます。
また、資格を取得していることが出世条件になっている企業もあります。会社内でも客観的に評価をしやすい資格なため、積極的に取得していきましょう。
■能力を客観的に示せる
お客様、工事現場の職人、社内での評価と能力を客観的に示すことができます。現場監督は、信頼を得られるかどうかで、仕事をスムーズに進めることができるかも決まってきます。そのため、資格を持っていることで、信頼されやすくなり工事を進めるにあたり関係者の不安なども取り除くことができます。
お客様も工事現場の現場監督が資格を持っていることで、安心して工事を見守ることができます。不安を抱えているお客様はクレームになりやすいです。クレームが少ない工事をするためにも資格を取得する方が良いでしょう。
■経験がない分野の知識もつく
現場監督は、全ての工事種に関わらない場合もあります。同じような工事ばかりだと偏った現場経験と知識しか身につきません。
しかし、資格を取る勉強をすることで、実務経験がない範囲の知識も身につけることができます。また、今まで工事の管理を担当していたものも、より深い知識を身につけて現場に入ることで、レベルの高い管理を行うことができるようになります。
現場監督で重宝される資格3選
特に役に立つ資格を3つご紹介いたします。
・建築施工管理技士
・建築士
・二種電気工事士
これらの資格は、代表的な資格で現場監督はこれらの資格を最低限目指します。1級を取得することは難しいですが、2級は取得していることが望ましいでしょう。
■建築施工管理技士
施工管理技士は国家資格で7種類あります。そのうち建築工事全般についての分野の施工管理についての資格になります。1級と2級があり、管理できる工事規模に違いがあります。
監理技術者、主任技術者という区分があり、1級は監理技術者、2級は主任技術者になることができます。1級建築施工管理技士の方が月収が5~15万円ほど高くなる傾向にあります。
■建築士
建築士というのは、設計士というイメージがあるかもしれませんが、工事監理も建築士が行う場合があります。設計図通りの工事が行われているかなどの確認のため、小規模の工務店では建築士が管理も行います。大きい会社では、設計部門と工事監理部門で別れていることもあります。
■二種電気工事士
一般住宅の電気工事は、資格を持っていないものが行ってはいけません。二種電気工事士の資格を持っていれば、一般住宅や店舗などの600V以下で受電する設備の工事に従事できます。
現場監督をしていると、ほんの少しの電気工事をすることが必要な場面があります。その際にわざわざ電気工事業者を呼ぶと、スケジュールに支障が出ることがあります。そのため、現場監督がすぐに対処することができると非常に役立ちます。
資格を取るオススメの順番
一般的には以下のように取得していくのが良いでしょう。
2級施工管理技士→2級建築士→1級施工管理技士→1級建築士
スキルアップを考える上で、どのような資格をどの順番でいつ頃試験を受けるかを目標にしていくようにしましょう。受験資格や勉強のスケジュールなどを考えた上で、働きながら無理のないペースで進めていきましょう。
■2級施工管理技士→二級建築士→1級施工管理技士→一級建築士
受験資格や、勉強内容を考慮すると以下の順番が一番効率的です。
2級施工管理技士→二級建築士→1級施工管理技士→一級建築士
一般的な4年生大学卒業者の受験資格について見ていきます。(建築学科卒業生などは、受験資格で実務経験が緩和されるものもあるため、それらはここでは考えません)
受験資格
2級施工管理技士:1年6ヶ月以上の実務経験
二級建築士:実務経験7年以上
1級施工管理技士:2級建築士合格後5年以上の実務経験 or 実務経験15年以上
一級建築士:二級建築士の有資格者
一級建築士の資格を取るためには、最短8年です。一級建築士の受験資格は実務経験も必要とされていたのですが、令和2年から改正され、実務経験は必要なくなりました。
一級建築士まで取ってしまえば、職に困ることはほとんどないと言って良いでしょう。働きながら資格を取得することはなかなか大変ですが、必ず見返りのある資格といって良いです。
ぜひ一級建築士の受験資格も緩和されたので、目指してみるのはいかがでしょうか。
※この記事はリバイバル記事です。