【簡単】地盤調査は何してる?ボーリング調査について知ろう

【簡単】地盤調査は何してる?ボーリング調査について知ろう

 住宅建設において地盤調査をして、地盤によっては地盤改良が必要と判断されることがあります。ここで地盤調査というものがどのようなものか知らない方も多いのではないでしょうか。住宅営業に携わっている方も工事現場などをみたことのない方も多く、知らないままの人も多いです。ただお客様に説明するときにある程度の知識を持っていた方が望ましいです。この記事では簡単にわかりやすくご紹介いたします。


そもそも地盤調査はなぜ必要?

 地盤調査は、建造物が長期間維持されるために必要な調査です。地震などの影響により、地盤そのものがズレるということがあるかどうかを調査し、より安全な地盤に建造物を建てることを目的としています。また、地盤改良により安全な地盤にしてから建造物を建てます。
 さらに簡単にご説明すると、山や丘、急斜面に建物を建てようとはほとんどの場合しませんよね。これは建物が建てられなかったり、地震等で滑ってしまうためです。この場合は目で見てすぐわかるのですが、地盤は目で見てもわかりません。地面の表面は見た目は同じだからです。そこで地面の奥深くまでどのような状態になっているのかを調査するのが地盤調査です。

地盤が弱いと起こること

・不同沈下
ある一定の場所だけが建造物の重さなどに耐えられず、沈んでしまうことです。住宅が傾く原因になり、非常に危険です。住宅は水平と垂直が保たれた言わば重い箱です。この一部が沈むと、全ての建材が歪み、あらゆる箇所で不具合が生じます。

・液状化
土が液体のような状態になってしまうことです。イメージとしては底なし沼のようなものです。本来、土の粒子が結合して硬くなっているのですが、一定の条件下では、この土の粒子の結合が無くなり流動的になります。そして液状化した土は時間が経ち、再度固体化します。すると最初にあった土の粒子の隙間が無くなり体積が減ります。つまり地面が窪んでしまい元に戻すには土を上から足すしかありません。

ボーリング調査は地盤調査の1つの方法

 ボーリング調査というのは、地盤調査の1つで、他にはスウェーデン式サウンディング試験などの方法があります。スウェーデン式サウンディング試験も一般的な地盤調査の方法として採用されています。ボーリング調査はその中でも精密な調査で、費用もかかるものになります。簡単に、ボーリング調査では土のサンプリング(採取)を行うことができ、スウェーデン式サウンディング試験は土のサンプリングを行わないもので、後者は比較的小規模の建造物にのみ採用される方法になります。

ボーリング調査の方法

 機械で10m~数十m掘り、1mごとの土のサンプルを取ります。新型の自走式のボーリング調査機と従来型のボーリング調査機があります。自走式では移動が楽で、深度20mまでが調査可能で、作業スペースも少なくて済むものです。従来型のボーリング調査機は、トラックに積んで運ぶ大型のもので、現地で約5m四方にやぐらを組み掘削していくものです。深度の制限はなく、大型の建造物を建てる際にはこちらが必要になります。

ボーリング調査でわかる地盤のこと

 N値(地盤の強度)、土の密度、地盤の種類(○層など)、液状化の可能性などがわかります。ここではN値についてご説明いたします。
地盤の強度を表すN値ですが、簡単に「ハンマーで叩いた時に30cm沈むまで何回叩いたか」というようなものです。正確には63.5kgの錘を76cmの高さから自由落下させ、サンプラーが30cm貫入するために必要な打撃回数になります。つまり、N値(打撃回数)が大きい方が、土が沈みにくいので強度が高いということになります。

地盤が弱い時に行う地盤改良

 地盤改良を行うことで、地盤が弱い土地にでも建造物を建て、長期間地震などにも耐えることができます。一般住宅などではどのような地盤改良が行われるのでしょうか。簡単にご紹介いたします。

・表層改良工法
深さ2mほど土を掘り、固化剤を混ぜることで地盤を固くします。比較的簡易的な地盤改良方法になります。床面積20坪で約50万円の費用がかかります。

・柱状改良工法
ビルやマンションの地盤改良にも用いられます。コンクリートの柱を土の中に作り、建造物がより強固な状態にする方法です。一般住宅の場合には4mほどの深さまで柱を打つ場合が多いです。床面積20坪で4mの柱を50本打った場合、約100万円の費用がかかります。

まとめ

 住宅建設において、地盤調査は必要不可欠なものになります。地震が多い日本において地盤が緩い土地に住宅を建ててしまっては、いつ不具合が起きるか分からないです。ボーリング調査やスウェーデン式サウディング試験など、簡単にどのようなことを行なっているのかは把握しておくようにしましょう。



※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


住宅 調査

関連する投稿


【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

住宅販売では、集客イベントを行なっている会社が多いです。それだけ住宅購入は、オンラインでの集客を行なっても、実際に来店していただかなければなかなか成約に結びつかないことがわかります。住宅展示場や、自社のイベントでの集客、集客してからの追客イベントなどがあります。それらはイベントを開催すれば人がやってくるというわけではありません。そのイベントに集客するための方法も考えなければ、なかなか成功しないものです。集客イベントというものは、どのように行なっているのか、具体例からご紹介いたします。


住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業は、会社の営業資料を使用しますが、それ以外にもお客様用に自らが簡単にまとめた資料を作成することもあります。小さい工務店などでは、営業資料も少なく、どのような資料が良いのか試行錯誤しているところもあるでしょう。どこの会社でも問題になるのが、営業資料をマーケティング部が作成しても、営業が効果的に使っていないということがあります。そこで、営業資料はどのように作成し、どのように活用すれば良いのかについて少しでも皆様のご参考になれば幸いです。


住宅営業の外回り・飛び込み5つのコツ

住宅営業の外回り・飛び込み5つのコツ

住宅営業で、外回り・飛び込み営業を成功させるためにはどうしたら良いでしょうか?住宅メーカーや工務店は、反響営業と言って、HPやチラシ、その他様々なチャネルからお客様の問い合わせがあります。しかし、小さい工務店や不動産、お客様の問い合わせが少なく、新規着工案件が少なくなってしまうこともあります。そのような際には、営業が外回りや飛び込み営業をすることもあります。採用情報でも、「飛び込み営業がありません!」と謳っている会社もありますが、仕事がなくなってくれば、飛び込み営業をする必要もでてきます。営業は、どのような営業スタイルでも対応できるようにしておくと良いかもしれません。


お客様に好かれる住宅営業4つのポイント

お客様に好かれる住宅営業4つのポイント

住宅営業は、お客様に好かれなければ中々成績が上がりません。住宅は大きな金額の買い物であるだけではなく、一生に一度の買い物と言われています。たとえ、住宅メーカーの絶対的な信頼があっても、営業が不誠実な対応や、お客様の満足度を高めることができなければ、契約にならず、工事が始まって引渡しの段階でクレームになることもあります。お客様に好かれるというのは、何でも言うことを聞くことではなく、信頼されるという意味です。住宅営業のプロとして、誠実に対応し、お客様に満足してもらう買い物をしてもらうことが重要です。


住宅展示場での接客4つのポイント

住宅展示場での接客4つのポイント

住宅営業の方は、住宅展示場で接客をすることもありますが、なかなか展示場での接客が上手くいかないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?住宅展示場は、住宅設計を依頼しようと考えているお客様もいらっしゃいますが、まだ購入を決めかねているという見込みの薄い方もいらっしゃいます。また、お客様とコミュニケーションが取れていない状態から、展示場の説明をしてしまうと、なかなか営業とお客様で意思疎通ができないこともあります。この記事では、住宅展示場での接客について4つのポイントにまとめてご紹介いたします。


最新の投稿


【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

【成功のポイント】住宅販売は集客イベントを活用しよう!

住宅販売では、集客イベントを行なっている会社が多いです。それだけ住宅購入は、オンラインでの集客を行なっても、実際に来店していただかなければなかなか成約に結びつかないことがわかります。住宅展示場や、自社のイベントでの集客、集客してからの追客イベントなどがあります。それらはイベントを開催すれば人がやってくるというわけではありません。そのイベントに集客するための方法も考えなければ、なかなか成功しないものです。集客イベントというものは、どのように行なっているのか、具体例からご紹介いたします。


住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業、資料作成の秘訣!使っていない資料がある方必見

住宅営業は、会社の営業資料を使用しますが、それ以外にもお客様用に自らが簡単にまとめた資料を作成することもあります。小さい工務店などでは、営業資料も少なく、どのような資料が良いのか試行錯誤しているところもあるでしょう。どこの会社でも問題になるのが、営業資料をマーケティング部が作成しても、営業が効果的に使っていないということがあります。そこで、営業資料はどのように作成し、どのように活用すれば良いのかについて少しでも皆様のご参考になれば幸いです。


住宅営業の外回り・飛び込み5つのコツ

住宅営業の外回り・飛び込み5つのコツ

住宅営業で、外回り・飛び込み営業を成功させるためにはどうしたら良いでしょうか?住宅メーカーや工務店は、反響営業と言って、HPやチラシ、その他様々なチャネルからお客様の問い合わせがあります。しかし、小さい工務店や不動産、お客様の問い合わせが少なく、新規着工案件が少なくなってしまうこともあります。そのような際には、営業が外回りや飛び込み営業をすることもあります。採用情報でも、「飛び込み営業がありません!」と謳っている会社もありますが、仕事がなくなってくれば、飛び込み営業をする必要もでてきます。営業は、どのような営業スタイルでも対応できるようにしておくと良いかもしれません。


お客様に好かれる住宅営業4つのポイント

お客様に好かれる住宅営業4つのポイント

住宅営業は、お客様に好かれなければ中々成績が上がりません。住宅は大きな金額の買い物であるだけではなく、一生に一度の買い物と言われています。たとえ、住宅メーカーの絶対的な信頼があっても、営業が不誠実な対応や、お客様の満足度を高めることができなければ、契約にならず、工事が始まって引渡しの段階でクレームになることもあります。お客様に好かれるというのは、何でも言うことを聞くことではなく、信頼されるという意味です。住宅営業のプロとして、誠実に対応し、お客様に満足してもらう買い物をしてもらうことが重要です。


住宅展示場での接客4つのポイント

住宅展示場での接客4つのポイント

住宅営業の方は、住宅展示場で接客をすることもありますが、なかなか展示場での接客が上手くいかないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?住宅展示場は、住宅設計を依頼しようと考えているお客様もいらっしゃいますが、まだ購入を決めかねているという見込みの薄い方もいらっしゃいます。また、お客様とコミュニケーションが取れていない状態から、展示場の説明をしてしまうと、なかなか営業とお客様で意思疎通ができないこともあります。この記事では、住宅展示場での接客について4つのポイントにまとめてご紹介いたします。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 営業 利益 知識 職人 仕事 働き方 転職