住宅建設に関わる仕事は何種類もある
住宅建設は、様々な商品や工事が関わっているため仕事も多くあります。例えば、基礎工事、木工事、配管工事などはもちろん、建材メーカー、塗料メーカー、設備メーカーといった各商品に対して会社があり、それらメーカーに部品を卸している会社もあります。住宅に携わる商品やサービス、工事などを提供すること全てを考えると数え切れないほどの仕事があります。
各会社でも、営業、技術、広報、法務など住宅建設に特化しながら部署によって仕事内容も変わってきます。自分がどのような方面で仕事をしていきたいのかを考え、キャリアを形成するために役立てましょう。
ここでは、企画系、設計系、施工系、維持管理系と分けてご紹介いたします。
■企画系
企画系は、開発やコンサルタントといった会社があります。
・官公庁など
国の行政機関や、地方公共団体といったところで建設系の部署のことです。建設に関する企画を行い、それらを民間企業などに委託し進めていく仕事になります。
・デベロッパーなど
不動産、商社、ゼネコン、ハウスメーカー、インフラ会社など大規模な開発行為を行う会社です。公共工事と民間工事を扱うかでも仕事内容は変わってきます。
・建設コンサルタントなど
コンサルタント会社は、どのような設計開発を行えば目的を達成しながら、環境に配慮しつつ経済効果を最大化させるかなど、多角的な見解が必要とされます。大規模開発の場合には複数のコンサルタント会社が入ることもあり、建設というよりは法務関係や経済、金融などの知識も必要とします。
・研究開発など
教育機関、公的期間、技術開発、基礎研究など建築に関わる研究開発を行う仕事です。建築系の学校でなくても、物理系や化学系など様々な分野で建材開発などに携わることもあります。
・リサーチなど
シンクタンク、測量会社や地盤調査会社など調査機関が建設業界には多いです。それぞれの分野で第三者機関が調査診断を行うこともあり、外壁診断、基礎診断など調査が必要とされるものに対して民間企業が行っているものもあります。
・企画、ブランディングなど
広告関係や、ハウスメーカーなど建設会社の広報などの企画などの仕事です。建設会社を顧客とし、ターゲットやニーズを分析しそれらの情報を元に効果的な企画などを行います。
・建築リースなど
建物をリースしたり、重機などのリースやレンタル会社などもあります。
■設計系
設計系は、建設会社、設計事務所、CADオペレーターなどがあります。
・建設会社など
ゼネコン、工務店、ハウスメーカー、リフォーム会社などがあります。
・設計事務所など
意匠設計、構造設計、設備(給排水衛生、電気、空調、通信など)設計等を行います。大手設計事務所と、アトリエ系の設計事務所で仕事内容も働き方も変わってきます。
・積算など
積算専門会社やデベロッパー、ゼネコン、設計事務所、工務店など原価管理は建設事業において非常に重要であり、積算専門会社があるほど複雑で難しい場合もあります。
・デザインなど
インテリア会社、照明、各種内装などデザインを請け負います。デザイナーがおり、各種商品のデザインを行います。デザインをするものは、目に入るもの全てと言ってもよく、フローリング、クロスなどもデザインが必要になります。
・メーカーなど
建材メーカー、設備メーカー、照明メーカーなどメーカーはデザイン及び設計業務を行なっています。
・CADなど
CADオペレーターや、CAD開発会社などがあります。開発会社はプログラミングなどのシステム開発を行います。
■施工系
施工系は、施工店、ハウスメーカーなどになります。
・建設など
ゼネコン、工務店、ハウスメーカー、設備などの専門工事会社、リフォーム会社などがあります。
・各種メーカー
施工に関しては、メーカーが組み立てなどを担当することもあります。システムバスなどの場合には、メーカー専属の施工者が行い、リフォーム会社とはまた違う作業者が行います。
・生コン屋、土建屋、設備屋など
工事を実際に行う会社で、基礎、屋根、ボード、シーリングなどそれぞれの専門会社があります。外壁を施工するにも、同じ職人が行うことはほとんどありません。
・職人など
大工、左官職人、塗装職人、サッシ屋、畳職人など様々な職人仕事になります。
■維持管理系
投資会社やメンテナンス会社になります。
・不動産投資など
不動産を金融商品とした投資会社で、不動産、金融機関、商社などがあります。
・マネジメント、メンテナンス会社など
建設マネジメント、ビルメンテナンス、不動産管理会社などがあります。
・補修、修繕など
新規に建設するのではなく、補修、修繕を専門とした会社があります。橋梁メンテナンスなどの公共工事から住宅リフォームなどの民間工事、歴史的建造物の保存などを行う会社もあります。
キャリアを考えて行動しよう
各業務は、建設業界という大きな括りで関わっています。その中でも特に密接した職種に就くことでキャリアを形成しやすいです。自分がどのような仕事をしたいかを考え、それに向けて近い職種に就き、スキルを伸ばしていきましょう。
資格がある職種に関しては、転職に困りにくいと言えます。宅建士などが有名ですが、建築士、測量士、施工管理技士など国家資格はスキルを客観的に示してくれますので、資格取得をキャリアとして築いていくことも考えてみましょう。