新築信仰とは?新築住宅よりも中古住宅の方が得なのか

新築信仰とは?新築住宅よりも中古住宅の方が得なのか

住宅を購入するとなると、ほとんどの方が新築住宅を購入します。中古住宅を購入するという方はあまりおらず、流通市場としても新築がメインとなっています。日本人は新築信仰であるとか、木造住宅の寿命は30年程度とも言われています。しかし、近年では新築住宅の供給が過剰になりつつあり、中古住宅の流通を増やそうとする動きもあります。この記事では、なぜ中古住宅が流通せず、新築信仰と言われてしまっているのかなどについてご紹介いたします。


新築信仰とは

新築信仰とは、新築住宅の購入しか考えず、中古住宅などは購入の検討にも入らない方が多いということです。前に住んでいた人がいる住宅を購入したくないという生理的な面や、せっかく生涯住まう住宅を買うなら新品が良いという思いもあるでしょう。

新築信仰という言葉には、本来は中古住宅の方が得なのに新築住宅を欲しがる、という意味が込められています。しかし、本当にそうなのでしょうか。日本で新築住宅を購入したいというニーズが高まっている理由について考えてみましょう。

中古住宅の流通量は全体の約14.5%

中古住宅の流通量は、2018年の総務省および国土交通省の統計によると約14.5%です。アメリカ約81%、イギリス約86%、フランス約70%と比べると、日本は非常に低い比率であることがわかります。

海外と比較して、ここまで中古住宅の流通量が低いことからも日本は新築を好む傾向にあることがわかります。

中古住宅を購入しない理由

中古住宅を購入しない理由について、日本人が考えていることを列挙してみました。中古住宅にメリットがあれば、自然に流通量も多くなるはずです。しかし、そうはなっていない理由について考えてみましょう。

中古住宅の状態が不透明

まずよく言われているのは、中古住宅の状態、メンテナンスの有無、済み始めてから不具合が起きる可能性について知るデータがないということです。最近では建物状況調査などの提案がなされるようになり、徐々に中古住宅の流通を増やそうとする試みもなされています。

間取り、性能の問題

間取りの流行りがあり、築年数が20年を超えてくると、狭いリビングなどの間取りが主流です。現在は広いリビングが好まれる傾向にあり、中古住宅を購入する際の障壁にもなっています。

また、耐震、断熱といった住宅性能も年々上がってきているため、中古住宅を購入するよりもローコスト住宅を購入した方が住宅性能及び住宅設備についても高性能で費用もお得感があります。

日本は地震などの自然災害も多く、建築基準法が更新されたりより安心な住宅設計が開発されています。これらの理由により中古住宅を購入するには不安があるという方も多いです。

価格のお得感がない

中古住宅は、安くて当たり前と思われるかもしれませんが、実際はそこまで安いということはありません。もちろん築30年や築50年を超えるような物件についてはかなりの安価で販売されていることもありますが、それらは住むためにはかなり劣化し過ぎており、住宅性能もかなり低く、快適な住まいというわけにはいかないことが多いです。

そして劣化が著しくない築10年などの住宅は、実は価格としてはそこまで安価になっていないということが多いです。例えば築10年で3000万円の住宅があったとし、新築住宅を建てるとすると2500万円の物件があったとします。中古住宅の方が値段が高いため、住宅性能も高いことが予想されます。しかし、これからメンテナンス費用がかかり、劣化状況がわからないものより、建築基準法に則った最新の住宅で、設備も最新の安い住宅の方が魅力的に見えるのは当然ではないでしょうか。

車の例を出すと、10年落ちの当時最高グレードのプリウス150万円と、新車で最低グレードのプリウス250万円ではどちらを購入したいでしょうか。このような心理が住宅にも働いていることは間違い無いでしょう。

税制優遇がない

日本は、新築住宅に税制優遇があります。不動産取得税や固定資産税など、新築住宅の購入を促すような措置がなされており、これらも新築住宅を購入する意思決定を後押ししています。

そもそもなぜこのような制度があるのでしょうか。日本の住宅ストックを災害に強いものにするためと、国が住宅メーカーの経済効果を後押ししていると言えるでしょう。新築住宅ではなく、中古住宅がメインの市場に変えるとなると、住宅メーカーは大打撃です。このような理由からも、新築住宅市場を後押しするようなトレンドを作ってきたのは国とも言えます。

中古住宅の付加価値は、土地の価値が高い場合のみ!?

中古住宅を購入する場合は、どのような場合でしょうか?実際の市場を見てみると、どうしてもその土地に住みたいと考えている場合や、新築購入よりも明らかに費用感もお得と感じた場合などに限られているようです。大手ハウスメーカーなどで建てた住宅で、住宅性能や劣化状況が明瞭になっている場合にも流通しやすいようです。

関連するキーワード


住宅

関連する投稿


住宅電気設備の基礎|分電盤、配線計画など

住宅電気設備の基礎|分電盤、配線計画など

住むために欠かせないライフラインの一つである電気ですが、どのように住宅に引き込まれているのかをご存知ない方も多いのではないでしょうか?住宅関係で働く方は、最低限の知識は持っておくようにしなければいけません。また、住宅設計において、配線計画も非常に重要です。生活スタイルや一般的な配線を知っておきましょう。営業などは、設計者に任せることになりますが、工事中などにも各担当者が知識を持っていれば防げるミスもあります。では、住宅電気設備の基礎についてご紹介いたします。


【大誤算!?】注文住宅の予算組み|営業・設計

【大誤算!?】注文住宅の予算組み|営業・設計

注文住宅は、新築建売住宅、中古戸建て住宅、マンションなどに比べて高くなる傾向にあります。予算を十分にとっているとお客様が考えていても、実際にはその予算では十分でないということもあります。打ち合わせの初期段階で、予算がどの程度どの部分にかかるのかを把握しておかないと、後で不足してしまい、妥協した家づくりをしなければならなくなってしまいます。営業や設計がお客様に対して、説明しなければならない点と、お客様が誤算してしまいがちな点についてご紹介いたします。


マスクでの挨拶|住宅営業が気をつけるポイント3つ

マスクでの挨拶|住宅営業が気をつけるポイント3つ

コロナ禍でマスクを常に身につけている生活が、長く続いています。住宅営業もお客様も全員がマスクをつけて、接しています。初めての接客から、最終契約までマスクをしたまま、素顔を見ずに進むということもあるかもしれません。このような特殊な環境で、変わらず重要なものは、挨拶ではないでしょうか?マスクをしているため、表情が見えないなかで、基本的な挨拶が第一印象を大きく左右します。この記事では、マスクをしながらの挨拶で、住宅営業が気をつけるべきポイントをご紹介いたします。


お客様が「この住宅営業に頼もう」と思った瞬間5選

お客様が「この住宅営業に頼もう」と思った瞬間5選

お客様が、住宅営業を気にいるときはどのようなときでしょうか?営業のスキルやタイミング、細かい積み重ねが信頼につながりますが、お客様は意外にちょっとしたことが印象に残り、それが契約を決めた要因になったということが実は多いです。今回の記事では、お客様に聞いた、どのような営業の言葉が印象に残り、契約に至ったかをまとめてみました。ぜひ今後の営業活動の参考になれば幸いです。


提案しても嫌われる住宅営業の特徴3選

提案しても嫌われる住宅営業の特徴3選

住宅営業は、お客様からのヒアリングを元に、それを反映した提案を行うことで打ち合わせを詰めていきます。しかし、良い提案や声かけを行っているのに、なぜかお客様に引かれてしまうといった営業がいます。本来であれば、営業からの提案は、お客様の知らないことであったり、お客様も考えを伝えるための手段として、お客様には喜ばれるために行うものです。この記事では、提案営業が嫌われてしまう特徴について3つご紹介いたします。


最新の投稿


住宅電気設備の基礎|分電盤、配線計画など

住宅電気設備の基礎|分電盤、配線計画など

住むために欠かせないライフラインの一つである電気ですが、どのように住宅に引き込まれているのかをご存知ない方も多いのではないでしょうか?住宅関係で働く方は、最低限の知識は持っておくようにしなければいけません。また、住宅設計において、配線計画も非常に重要です。生活スタイルや一般的な配線を知っておきましょう。営業などは、設計者に任せることになりますが、工事中などにも各担当者が知識を持っていれば防げるミスもあります。では、住宅電気設備の基礎についてご紹介いたします。


【大誤算!?】注文住宅の予算組み|営業・設計

【大誤算!?】注文住宅の予算組み|営業・設計

注文住宅は、新築建売住宅、中古戸建て住宅、マンションなどに比べて高くなる傾向にあります。予算を十分にとっているとお客様が考えていても、実際にはその予算では十分でないということもあります。打ち合わせの初期段階で、予算がどの程度どの部分にかかるのかを把握しておかないと、後で不足してしまい、妥協した家づくりをしなければならなくなってしまいます。営業や設計がお客様に対して、説明しなければならない点と、お客様が誤算してしまいがちな点についてご紹介いたします。


マスクでの挨拶|住宅営業が気をつけるポイント3つ

マスクでの挨拶|住宅営業が気をつけるポイント3つ

コロナ禍でマスクを常に身につけている生活が、長く続いています。住宅営業もお客様も全員がマスクをつけて、接しています。初めての接客から、最終契約までマスクをしたまま、素顔を見ずに進むということもあるかもしれません。このような特殊な環境で、変わらず重要なものは、挨拶ではないでしょうか?マスクをしているため、表情が見えないなかで、基本的な挨拶が第一印象を大きく左右します。この記事では、マスクをしながらの挨拶で、住宅営業が気をつけるべきポイントをご紹介いたします。


お客様が「この住宅営業に頼もう」と思った瞬間5選

お客様が「この住宅営業に頼もう」と思った瞬間5選

お客様が、住宅営業を気にいるときはどのようなときでしょうか?営業のスキルやタイミング、細かい積み重ねが信頼につながりますが、お客様は意外にちょっとしたことが印象に残り、それが契約を決めた要因になったということが実は多いです。今回の記事では、お客様に聞いた、どのような営業の言葉が印象に残り、契約に至ったかをまとめてみました。ぜひ今後の営業活動の参考になれば幸いです。


提案しても嫌われる住宅営業の特徴3選

提案しても嫌われる住宅営業の特徴3選

住宅営業は、お客様からのヒアリングを元に、それを反映した提案を行うことで打ち合わせを詰めていきます。しかし、良い提案や声かけを行っているのに、なぜかお客様に引かれてしまうといった営業がいます。本来であれば、営業からの提案は、お客様の知らないことであったり、お客様も考えを伝えるための手段として、お客様には喜ばれるために行うものです。この記事では、提案営業が嫌われてしまう特徴について3つご紹介いたします。


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 営業 利益 職人 転職 資格 現場監理 働き方改革