【簡単まとめ】住宅ローン控除を知ってお得に節税!確定申告は初回、年末調整は2年度以降

【簡単まとめ】住宅ローン控除を知ってお得に節税!確定申告は初回、年末調整は2年度以降

 住宅ローン控除はローンを使って住居を購入した方が利用できる税額控除の制度になります。詰まり、所得税+住民税で30万かかる場合、その30万円を払う必要がなくなる場合もあります。この制度を利用することで節税できるため、現金余力があってもローンを利用される方も多いです。この記事では、住宅ローン控除について内容や条件についてわかりやすく簡単にご紹介いたします。


住宅ローン控除は最大40(50)万円の税金を払わなくて済む!10-13年間の適用

 住宅ローン控除の控除額は、「年末の住宅ローン残高×1%」と計算されます。例えば、4000万円のローンが残っている場合、4000万円×1%=40万円の控除額となります。上限が4000万円のため、最大で40万円の控除になります。
また、認定長期優良住宅もしくは認定低炭素住宅という認定がされた住宅の場合は、借入金の限度額が5000万円となります。そのため5000万円×1%=50万円が控除額の上限となります。

 適用期間は10年間になります。ただし、消費税10%での住宅購入をし2019年10月1日から入居をした方は13年間の適用になります。*2020年末までの有期間が、特例により2022年までになる可能性あり

年収400万円、500万円、600万円の場合、約25-50万円の節税

 実際に年収別にどのくらい住宅ローン控除の恩恵があるのか見てみましょう。簡易的に計算すると、年収400,500,600万円では、所得税+住民税は各約27万円、39万円、52万円となります。つまり、ほぼ全額が税金控除(払わなくて良い)になる場合があります。3000万円のローンを組み、月々約8万円の返済だとしたら、実質月々約6万円の負担になります(27万円の税額控除はひと月約2万円軽減の計算)。現金で購入するよりもローンを利用した方が住宅ローン控除適用期間はお得と言えそうですね。

 年収400万円の方は住宅ローン残高2700万円で27万円の全額控除、年収500万円の方は住宅ローン残高3900万円で39万円の全額控除、年収600万円の方は40もしくは50万円(認定された住宅の場合)の控除になります。もちろん住宅ローン残高は毎年減っていくので、この控除額も毎年減っていきます。

住宅ローン控除の適用条件

 節税効果が大きい住宅ローン控除ですが、条件があります。以下に主なものをまとめますが、細かい要件があるため、借入先などに確認するのが良いです。

家屋の条件

・床面積が50㎡以上、床面積の1/2以上が移住用
既存住宅の場合
・築25年以内(耐火建築物)、築20年以内(耐火建築物以外)
増改築の場合
・工事費用が100万円以上、床面積が50㎡以上

適用要件

・借入期間が10年以上(10年を切るとその年から適用外)
・家屋取得の日から6ヶ月以内に居住し、適用年の12/31まで住んでいる
・合計所得金額が3,000万円以下

併用不可の特例

以下は譲渡税控除等の適用に関するもの
・居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除
・軽減税率、買い替えおよび交換の特例

住宅ローン控除は、初回は確定申告、次年度からは年末調整(会社員の場合)

 初年度は住宅ローン控除の適用を受けるために、確定申告をする必要があります。自営業の方は毎年の確定申告で行うようになります。会社員の場合、借入初年度のの翌年1/4~3/15までに管轄の税務署にて確定申告を行う必要があります。初年度に確定申告を行った場合は、次年度からは年末調整時に申告すれば適用されます。

2020.12時点での住宅ローン控除の見直しについて

 新型コロナウイルスの影響などを踏まえ、住宅ローン控除の見直しが検討されています。消費税が10%になるタイミングでの住宅ローン控除13年の適用について2019.10.1から2020.12月末までの入居に限られていましたが、2022.12月末までの入居に延長される方針なようです。これは新型コロナウイルスにより工期の遅れや転居のタイミングがズレたことを考慮してのようです。

 控除額が年末ローン残高の1%という計算でしたが、その年に支払った利息分の総額の少ない方にするかと検討されています。こちらは変更されれば納税者にとって不利な変更になります。

 床面積の条件も、50㎡から40㎡以上に緩和されることも検討されているようです。

まとめ

 住宅ローン控除は住宅購入を考えている方にとって重要な情報になります。大まかな制度について知っておくことで、お客様の大きな買い物をする上で安心感を与えることができます。所得税と住民税がまるまる控除されるとなるとかなりお得になりますよね。実際に年収とそれにかかる税金、大まかな控除額を知っていると良いでしょう。適用条件は細かい内容もあるため、実際に適用されるかの判断は、金融機関や税務署に直接相談することが間違い無いです。



※この記事はリバイバル記事です。

関連するキーワード


住宅

関連する投稿


【忘れっぽい人必見】住宅の現場監督はメモを仕事にしろ

【忘れっぽい人必見】住宅の現場監督はメモを仕事にしろ

現場監督をしていて、新人は特に忘れっぽい人がいます。このような方は、意外に多いです。仕事ができない人というわけではなく、現場監督になるとそのようなことが起こります。理由は、住宅の現場監督は、タスクが以上な量になってしまうからです。細かい伝達内容などが発生し、それをその場で対処したり、数時間後に対処したり、場合によっては別日に対応するなど、非常に複雑になります。1つ1つのタスクは非常に簡単ですが、10個など多くなってくると、全てを覚えておくことは不可能に近いです。この記事では、住宅現場監督が、タスクに埋もれずに、効率的に業務を遂行できる方法としてメモをご紹介いたします。


住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、建築士の資格を持っていることがほとんどです。しかし、資格を持っていれば完璧にデザインからディテールにこだわった施工まで、問題ない設計ができるかというとそうではありません。住宅設計士として、学ぶべきことは多く、自分1人で仕事を完結できるようになることはなかなか一筋縄ではいきません。技術を学び、盗むことが住宅設計士として一人前になるために必要なことです。この記事では、住宅設計士が何を学び、技術をどのように身につけていけば良いかご紹介いたいします。


住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士は、デザインをする上で、メールに設計図や写真を添付したり、細かい内容は電話をしたりとどちらも使う必要が出てきます。メールだけであれば簡単ですが、電話もしなければいけない状況が多くあります。それらについてどのような情報はメールで、何を電話にしなければいけないのか、判断がつきづらい事項も出てきます。この記事では、仕事をスムーズに進めるためにどのようにすべきかお勧めの方法をご紹介いたします。


住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士として新米の頃、報連相がうまくできていないと注意されたことがある方がほとんどではないでしょうか?住宅設計士にかかわらず、社会人として求められるスキルですが、実は報連相というものは難しいです。業務の全体の流れを把握し、どこが仕事の重要ポイントで、どこをミスしてはいけないのか、どこを確認すれば効率的なのか。これらについて、新人の頃は何も分からないため、ほとんど仕事になりません。この記事では、そんな新人住宅設計士がどのように報連相を行えば良いかを簡単にご説明いたします。


住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

住宅営業の仕方でトラブルに!?クロージングを急ぎすぎてはいけない

営業は月末になると、その月の売上をなんとしてでも作ろうとします。どの営業でもそうですが、この際にお客様にメリットになるクロージングトークをしかけます。しかし、このとき営業が急すぎ、後々の工事になった時にトラブルになってしまった経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?この記事では、工事請負契約書を交わす際に注意しなければならない点についてご紹介いたします。


最新の投稿


【忘れっぽい人必見】住宅の現場監督はメモを仕事にしろ

【忘れっぽい人必見】住宅の現場監督はメモを仕事にしろ

現場監督をしていて、新人は特に忘れっぽい人がいます。このような方は、意外に多いです。仕事ができない人というわけではなく、現場監督になるとそのようなことが起こります。理由は、住宅の現場監督は、タスクが以上な量になってしまうからです。細かい伝達内容などが発生し、それをその場で対処したり、数時間後に対処したり、場合によっては別日に対応するなど、非常に複雑になります。1つ1つのタスクは非常に簡単ですが、10個など多くなってくると、全てを覚えておくことは不可能に近いです。この記事では、住宅現場監督が、タスクに埋もれずに、効率的に業務を遂行できる方法としてメモをご紹介いたします。


住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、技術を学んで、そして盗め!

住宅設計士は、建築士の資格を持っていることがほとんどです。しかし、資格を持っていれば完璧にデザインからディテールにこだわった施工まで、問題ない設計ができるかというとそうではありません。住宅設計士として、学ぶべきことは多く、自分1人で仕事を完結できるようになることはなかなか一筋縄ではいきません。技術を学び、盗むことが住宅設計士として一人前になるために必要なことです。この記事では、住宅設計士が何を学び、技術をどのように身につけていけば良いかご紹介いたいします。


住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士の仕事術|電話・メールの使い分け

住宅設計士は、デザインをする上で、メールに設計図や写真を添付したり、細かい内容は電話をしたりとどちらも使う必要が出てきます。メールだけであれば簡単ですが、電話もしなければいけない状況が多くあります。それらについてどのような情報はメールで、何を電話にしなければいけないのか、判断がつきづらい事項も出てきます。この記事では、仕事をスムーズに進めるためにどのようにすべきかお勧めの方法をご紹介いたします。


住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士の報連相|なぜか上司に伝わらない

住宅設計士として新米の頃、報連相がうまくできていないと注意されたことがある方がほとんどではないでしょうか?住宅設計士にかかわらず、社会人として求められるスキルですが、実は報連相というものは難しいです。業務の全体の流れを把握し、どこが仕事の重要ポイントで、どこをミスしてはいけないのか、どこを確認すれば効率的なのか。これらについて、新人の頃は何も分からないため、ほとんど仕事になりません。この記事では、そんな新人住宅設計士がどのように報連相を行えば良いかを簡単にご説明いたします。


【働き方指南】新人住宅設計士は独立を目指して働こう!

【働き方指南】新人住宅設計士は独立を目指して働こう!

新人住宅設計士は、全く設計の仕事ができないと言っても過言ではありません。設計自体は先輩社員が基本的には行い、新人はそれの補佐から始まります。もっと設計に関わりたい!もっと案を出したい!と思っても、ほとんどできない状況が続くでしょう。小規模の設計事務所では、新人は電話対応やお客様対応などに時間を割かなければなりません。そこで、違う会社に転職しようとしたり、先輩の文句を言う前に、まずは自分が独立したときに困らない知識や経験を最低限つけてみましょう!


最近話題のキーワード

ハウジングインダストリーで話題のキーワード


新築工事 現場監督 施工管理 住宅 利益 営業 職人 台風 現場監理 働き方改革 資格