必ずしもブラック企業というわけではない
まず初めに住宅営業は必ずしもブラック企業というわけではありません。そうであれば大手のハウスメーカーなどは大問題となっているはずです。労働基準法を守った雇用をしている会社がほとんどですが、営業という仕事は精神的にも大変な職種であるためブラックという情報が出てきやすいようです。また、営業社員は離職率が比較的高く、3年間で50%以上が退職する企業もあり、退職者が多ければ多いほど悪い情報が集まりやすいということもあるようです。
人によってブラックにもホワイトにもなる(実力次第)
実は営業は実力次第でブラックにもホワイトにもなる職種です。理由は4つあります。
1.売れているかいないか(歩合給の違い)
2.事務作業が得意か
3.お客様対応が得意か
4.1~3は固定残業手当により起こるデメリット
■1.売れているかいないか(歩合給の違い)
営業は売れれば売れるほど歩合給がつくため給与が高くなります。同じ時間を働いでも月給25万円の人もいれば、月給80万円の人もいます。月給25万円の人にとってはブラックだと感じても、月給80万円であればブラックだと感じている人は少ないでしょう。
■2.事務作業が得意か
営業マンにはパソコン作業が苦手な人も多くいます。しかし営業であっても事務作業を行わないわけではありません。顧客管理やお客様へお渡しする資料作成など、細かい業務が多くあります。これらを手早くこなせる人はそこまで時間がかかりませんが、苦手な人にとっては1日の業務時間を大幅に増やしてしまいます。
■3.お客様対応が得意か
こちらはクレーム対応や、商談までに何回アプローチするかなどで勤務時間も変わってきます。ベテラン営業マンであるほど、お客様との対応時間は減らしながらも効率的に提案営業をしています。またクレームも少なかったり、対応も手早く行うことができます。ひどいクレーム対応をしている社員は、ひと月のほとんどを1人のお客様に費やしてしまったという方もいるようです。
■4.1~3は固定残業手当により起こるデメリット
1~3というのは、事務員などであれば、ブラックの要因にはなりません。それは固定残業手当というものが無いからです。営業は月に40時間などの残業はみなし残業手当と言って、月給に含まれています。つまりいくら残業をしても決まった時間内であれば月給は変わらないのです。そのため仕事が遅かったり、非効率的な動きをすれば、どんどん時給換算すると単価が低くなっていってしまうのです。
よく聞くブラックな実態とは?新人はブラックに感じやすい
営業社員は入社1年も満たずして辞めていく社員も多いです。つまり新人は特に会社に対してブラックだと感じています。それはなぜでしょうか。上述したように、新人は慣れていないため非効率的に仕事を行い、その上売れないために給与が低くなるからです。
例えば、入社して3ヶ月、営業をし始めたばかりでお客様への提案方法や知識もあまりなく、全く売れない状態が続きます。売れるためにテレアポや、飛び込み営業などを行いますが、3ヶ月間のあいだ何百人とお客様から断られます。そしてやっと売れた1軒目のお客様がクレームになり、その対応と合わせて新たな営業も行いながら、精神的に疲れてきてしまいます。そして会社としては売上を作らない営業社員は必要ないため、会社にいづらくなります。
この状態で、月に残業40時間を行い、月給は25万円です。基本給が20万円でも残業代が付く会社の方が精神的にも給与面でも高条件な気がしませんか?これが新人がブラックに感じる理由です。一方で売れている営業マンであれば同じ状況でも月給80万円であれば全くブラックに感じないのです。
《結論》住宅営業でブラックな雇用形態は、会社の風土から成る
以上がブラックだと感じる営業の理由になります。そもそもが売れなければブラックに感じる雇用形態になります。しかし、本当のブラック企業は会社の風土そのものがブラックです。
・有給を取らせてくれない
・みなし残業時間を超えた分の残業代を払わない
・休日にも営業させる(出勤扱いにしない)
・売れていない社員をイジメる
など、営業はこのような風土が根付いてしまった企業も多くあるようです。
一方、ブラックでない会社では、新人営業マンにしっかりと研修を行ったり、売れない営業マンをフォローする制度がある会社もあります。営業をこれから始めて行う方はこのような企業に転職するのが望ましいでしょう。
※この記事はリバイバル記事です。