住宅営業が他業種の営業の様にはいかない理由

住宅営業が他業種の営業の様にはいかない理由

営業はモノを売る仕事です。売るべき「モノ」は様々あり、目に見える商品から目に見えない商品までたくさんあります。住宅営業は「住宅」を売ることが仕事。しかし、住宅を売る事は他業種の営業職と違うことがいくつかあります。


〇商品単価が高い
〇単に商品知識だけでは売れない
〇トーク力や営業向きの性格でも売れない

これらはネット上で住宅営業職が、他業種の営業職との違いは何かということで調べた時に、多く出てきた答えやワードです。

商品単価が高い

家電商品や自動車とは違い、住宅の商品単価は数千万単位です。数時間で購入を決められるか?と問われたら、ほとんどの方はできないと思います。お客様にとっては大変大きな買い物になるので、じっくりと検討した上で、銀行やその他の金融機関と相談して支払いができるのか決めることでしょう。

したがって、どんなに時間がかかっても最後には購入を諦めてしまうお客様はいらっしゃいます。どんなに営業力に富んだ営業マンでも、お客様に支払いができなくては買ってもらう訳にもいきません。 住宅営業は取り扱っている商品単価が高い為、他の個人に対しての営業に比べて大変な営業職といえます。

単に商品知識だけでは売れない

自分が売る商品の知識を持つことは、どんな営業職に就く人でも基本的なことです。自分の知らないものを売る訳にはいきません。住宅営業も住宅に関しての知識の他に、自社が取り扱う住宅は他社と比べて何が違うのか?という事をしっかりと覚えておかなくては、お客様に商品の説明ができません。ここまでは、他業種の営業も同様です。

しかし、住宅営業はこれだけの知識だけでは売ることが非常に難しいでしょう。住宅営業にはこの他にも、住宅に関する専門的な知識も必要となります。全てを覚える必要はありませんが、お客様が望む住まいの要望を、設計者や施工管理に正確に伝えなくてはなりません。

また、住宅営業とって必要なスキルとして、お客様の今後の人生設計を含めた提案力を必要とします。住まいはとても高額な買い物です。そのため、お客様の資金計画や今後のお支払い計画を含めた提案をする必要があります。ファイナンシャルプランナーのような金融面での知識は必須と言えるでしょう。

トーク力や営業向きの性格でも売れない

営業の仕事に就くのであれば、トーク力や積極的で押しが強い性格であると大変有利です。これは、仕事をするためには有利なだけであって、このような性格だからと言って契約に繋がる訳ではありません。

何度も申し上げますが、住宅はお客様にとって大変高額な買い物です。軽快なトークで積極的な営業をかけてくる営業マンを、中には「鬱陶しいし、信用できない」と思うお客様も少なくはありません。 これだけネットの情報が広がっている世の中です。営業マンがどの様に商品売りなさいと会社に言われているのか、事前に調べて知っているお客様も当然いらっしゃいます。

購入する商品が高額である程、人は信用した人から購入する傾向にあります。他社と比較検討した結果、購入金額が高くても信用のおける営業マンから購入するという人は多くいます。お客の立場から言えば、商品が安いから「安かろう悪かろう」では困るのです。

口下手でも内向的な性格でも、正確な情報と本当に顧客を考えた行動を取れる営業マンの方が売上を上げているという結果もあります。住宅営業は「営業に向いている性格」早くに立ちますが、それが結果に繋がる訳ではありません。

まとめ

住宅営業は他業種の営業と違い、毎月たくさん売れて売りやすい商品を取り扱っている訳ではありません。そのため、他の営業職とは違って住宅営業特有の問題もあります。また、ただ単に商品知識を覚えて売れるものではなく、お客様の今後の人生設計にも立ち入って提案が出来なければ、契約を取ることは非常に困難でしょう。

住宅営業は年齢や性別に関係なく、努力次第で結果を出すことができる営業職です。営業に向いた性格なども役には立ちますが、それが全て結果に繋がる訳ではありません。多くの事を勉強し、お客様に信頼してもらえる行動ができる人こそ住宅営業に向いている人です。

この点が、他の営業職との違いが際立つ所でしょう。努力がしたことが、キチンと結果に出る仕事が住宅営業です。




※この記事はリバイバル記事です。

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