会社のなかには、「管理職」と呼ばれる立場の人が存在します。
しかし、「管理職」といっても、具体的にどのような役割を担い、またどのような役職のことをいうのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか?
「管理職」は、一般職や役員などとは異なり、その立場に適した役割や仕事を行うことが求められます。
そこで本記事では、「管理職」とはどのような立場の人のことをいうのか、そしておもな役割や一般職との違いについて徹底解説したいと思います。
管理職とはなに?
管理職とは、部署やグループなどチームの担当業務において、一定の決裁権を持つ役職のことをいいます。
会社ごとに異なる部分ではありますが、課長以上の役職が該当するケースが一般的に多いといえます。
おもに、チーム内に会社の方針を伝え、部下をまとめながら組織運営を担う必要があるなど、責任の範囲が比較的大きな役職です。
■管理職の業務について
管理職のおもな業務とは、まず所属するチームの担当業務を管理することです。
売り上げや利益などの目標を達成するためには、円滑に、そして効率的に業務を遂行する必要があります。
そのためには、自分の力だけでなく部下や仲間たちにも動いてもらわなくてはなりません。
組織において優秀な人材とは、人を動かせて結果を出せる人であり、そのような役割を期待されているのが管理職です。
そして同時に、部下を育成することも重要な業務となります。
実務だけでなく精神面でも支えることにより、成長を促し、信頼関係を構築できればチームとしても強くまとまります。
成長した部下たちが次の管理職として活躍できれば、会社として大きな財産となるでしょう。
■中間管理職としての役割
管理職は、上長と部下の間に立ち、パイプ役として情報を共有する役割があります。
立ち位置が中間にあることから、会社の重要な決定事項から現場で起こっていることまで、あらゆる情報を処理しなくてはなりません。
これら情報を共有し、連携を図ることによって、強い組織をつくることも可能となります。
また、円滑に情報を共有するには、中間に位置する管理職のコミュニケーションスキルも重要なポイントとなります。
チームをうまくまとめ、成果をあげることが健全な会社運営につながるのです。
■管理監督者となるケースもある
管理監督者とは、労働基準法により「監督若しくは管理の地位にある者」と定められている立場の人のことをいいます。
そして、管理監督者になると、労働条件や労務管理などについて経営者の立場から活動することも求められることから、労働時間などの規制は適用されません。
つまり、時間外労働や休日労働に対して残業代など割増賃金の支給がないということです。
ただし、管理監督者となるのは、労働時間などの規制が適用されないだけの責任と権限があり、給与など立場に見合った待遇が与えられている必要があります。
そのため、管理職と管理監督者が必ずしも一致するわけではありません。
しかし、管理監督者としての立場を担うようになれば、社内でも大きな役割を任されるため、ステップアップのチャンスとなることは間違いないでしょう。
管理職と一般職の違いについて
管理職と一般職で最も違うことといえば責任の大きさです。
与えられる権限は大きく、やりがいも得られますが、それだけ責任も大きくなります。
また、チームを引っ張るリーダーシップや、コミュニケーションをとりながら全体の調整を図るマネジメント能力も必要です。
一方、一般職は、課せられた業務を忠実に遂行することが求められます。
会社およびチームと強調し、上司の指示のもとに目標達成を目指す必要があるため、責任の大きさという点ではまったく異なります。
まとめ
管理職は、担当するチームにおいて一定の決裁権を持つ役職のことをいいます。
チームとしての成果をあげることはもちろん、組織のパイプ役としても活躍が期待されるなど、重要な役割を担っているのが管理職です。
キャリアアップや収入アップを目指す人にとっては避けて通れない道であり、自身が成長するうえでも、管理職としての経験は重要なポイントとなるでしょう。