熱中症対策の必要性
熱中症とは、体が熱をうまく放出できなくなり、体温調節ができなくなります。これにより体温が常に上がった状態などになることにより、身体機能が正常に動作しなくなり、様々な症状を引き起こします。重度の症状では意識を失うこともあり、大変危険な状態になり死に至ることもあります。
また、工事現場で熱中症になってしまうと、事故を誘発します。危険作業を行なっている現場で、めまいや立ちくらみといった軽度〜中度の症状でも命取りになることがあります。少しでも熱中症の症状が出てきたと感じたら、すぐに休息が必要です。
熱中症の症状は様々あるため、少しでも気温が高い時に体の不調を感じた際には、積極的に休む必要があります。
・めまい、顔のほてり
・筋肉痛、けいれん
・だるい、吐き気
・汗を変にかく
・歩けない
・水分補給できない
などが熱中症の症状です。熱中症になってしまうと、なかなか治らないため対策をしっかりと行う必要があります。
現場の作業環境チェック
熱中症になるような条件が揃っているかどうかを、事前に確認することで熱中症対策の意識ができます。
まずは以下の内容について確認しましょう。
・気象条件の確認
・作業内容の確認
それぞれどのような確認をすれば良いか説明いたします。
■気象条件の確認
まず気候が熱中症の危険があるかどうかを把握することが大事です。25度以上で熱中症の危険があり、30度以上では死に至る人も出てきます。また、25度以下でもマスクなどを着用し、湿度が高い日には熱中症の危険もあります。
5月くらいからこのような気象条件になることもあり、急な気温変化などに注意しましょう。気象条件を事前に確認し、現場で周知することで、各人が気づくことができる環境づくりが必要です。
■作業内容の確認
室内工事か外工事かでも熱中症の危険度が変わります。外工事の場合には、直射日光もあるため注意が必要です。また作業員が1人という現場が極力ないようにしましょう。体調変化に気付く人がいない場合は、倒れた際に気づいて助ける人がいないためです。
室内工事でも油断はいけません。湿度や気温で熱中症になる可能性があります。室内だからと熱中症にならないと思っている時こそ危ないです。何も対策をしていない時こそ気づかずに症状が進行してしまうため、必ず注意を怠らないようにしましょう。
現場での熱中症対策
現場でどのような熱中症対策ができるでしょうか。
・涼しい作業環境を作る
・水分・塩分補給を必ず行う
・1人1人の顔色チェック
について順番にご紹介いたします。
■涼しい作業環境を作る
現場で様々な工夫が企業によってされています。
・足場に遮光ネット、ドライミストの設置
・大型扇風機の設置
・現場付近の散水
・扇風機付き作業着
大規模な工事現場などではこのような方法もとられています。
小規模の工事の場合は、パラソル設置、ヘルメットに庇を装着、作業者を休憩所に使用している会社などもあります。
■水分・塩分補給を必ず行う
休憩時間をこまめに決めて、その時間に塩分補給の飴やお菓子などを提供したり、水分補給の時間を決めることで、忘れずに補給をできる環境にすることも大事です。
1人1人に必ず補給を行うようにと注意を促しても、作業をしていると集中して忘れてしまいます。作業効率が悪くなると感じても、徹底しましょう。
■1人1人の顔色チェック
現場監督が職人の体調を適時チェックすることも有効です。時間を決めて水分補給をしているからと言って、熱中症に必ずならないというわけではありません。1日工事が始まってから終わるまで注意が必要です。
朝働き始めてから30分でも熱中症になることはあります。午前中は熱中症にならないだろうと思ってはいけません。職人同士でも体調チェックを行うように促しましょう。
まとめ
熱中症は、死に至ることもあるほど危険なものです。工事現場では特にめまいなども危険作業時には命取りになります。
・気象条件の確認
・作業内容の確認
を行い、熱中症の可能性があるのかを確認しましょう。
また、熱中症対策として
・涼しい作業環境を作る
・水分・塩分補給を必ず行う
・1人1人の顔色チェック
などを行い、安全な作業環境を作るようにしましょう。
※この記事はリバイバル記事です。